実家と祖父母の家が小樽ということもあり古い建物が好きで、
幼いころから街中の古き良き建物を眺めるのが好きでした。
古い建物にしかない建具、柱の色、光の漏れ方、何もかもが、
新築にはない、ここにしかない、素晴らしい素材だと考えていました。
と、同時に
その古き良き建物が、使われず取り壊されていく姿もたくさん見てきました。
壊してしまったらもう二度とその形には戻らない。
建物が壊れ、景観が崩れていくことは観光資源の減少にもつながり、
また一つ大切な資源が減っていくと感じていました。
ですが、小学生の自分がたとえ借金をして建物一軒買えたとしても、
取り壊されていく古き良き建物を救う根本的な解決にはならない、と。
どうすれば、この古き良き建物(資源)を救うことができるのだろうか、と長い間考えてきました。
そしてその答えが「古い建物に新しい価値を創造する」という考えでした。
古い建物を保護し、使わずに「保管」するのではなく、
今の時代に合わせて建物もカスタマイズする。
「保管」するのではなく、「活かす」ために再生する。
創って終わり、ではなく何のために作るのか、
その先の住む人、暮らしに寄り添ったDIY新しいコミュニティの場まで作る。
古い建物への熱い想いがCraft&homeの活動の原点です。